『獄窓記』 山本譲司 新潮文庫

政治家であった著者が秘書給与搾取事件で逮捕、そして実刑判決となり、刑務所にはいる。そして服役中に障害をもった同囚の介助をすることになりました。獄中での生活の中、見えてきた刑務所や障害者福祉の実状についてかかれているのがこの書物です。
久々に自分にとって心に残る本に出会いました。
山本さんはたぶん「たまたま」逮捕されますが、それほど悪くないように私には思われるし、他にも似たことをしている政治家が多い中でどうも不公平感を感じます。また、つい最近まで生きていた「監獄法」と日本国憲法との矛盾についても納得がいかないものを感じます。
日本は「クレーム社会」「訴訟社会」といわれるようになりました。そういった意味からも多くの方に読んでもらいたいです。小説ではなく手記なので、読み進むうちに山本さんという人がが身近に感じられます。
今後の山本さんの動向にも注目していきたいです。
それにしてもやはり日本の政治は悪いとつくづく思ってしまいます。